ランニング歴18年の私が、若い人たちの『ゆるランブーム』を大賛成する理由

最近、街をゆっくり走って途中おしゃれなカフェでくつろぐ、若い世代の「ゆるラン」やそのコミュニティが流行っているそうです。
一部の中高年ランナーから「そのペースはランニングと言えるのか」、「汗だくのまま店に入るのか(笑)」といった冷ややかな声がちらほら。
でも、私は全くそうは思わないし、むしろ大いに結構なことだと感じます。いい時代になったな、とすら思います。
超多忙でストレスフルな現代において、自分の心身のために体を動かし、マイペースで自由に走る。動機がファッションやSNS映えであれ、走っている事実やその価値に変わりはありません。若い人たちの汗をかきすぎない「ゆるラン」は、厚生労働省の基準でも立派な「ランニング」です。
「限界まで追い込むのが美徳」という古い風潮にとらわれず、グルメや音楽など多様な趣味と組み合わせて楽しむほうが、趣味の幅と視野が広がりよっぽど健康的です。
昔のように「ぶっ倒れることが目的になっているのか?」と思えるような、そして結局致命的なケガや急病で消えていった、距離・速さ自慢だけのマラソンSNSが悪目立ちしていた時代よりも、よっぽどスマートで健全です。過ぎたるは猶及ばざるが如し。
私自身、30代でランニングを始めて今年で18年になります。 当時通っていたランニングクラブに、今の私と同じくらいの年齢の女性の先輩がいました。その方は「更年期の症状が重くて悩んでいたけれど、ランニングを始めたら緩和して前向きになれた」と語っていました。
「いつか自分もそんな年齢になったら、ランニングが更年期克服の支えになるのかな」と当時はぼんやり思っていましたが、実際にその年齢を迎えた今、先輩の言葉が深く身に沁みています。
この18年、いつも完璧だったわけではありません。サボる日もあるし(特に夏場はほぼサボりです)、仕事や家庭の悩みで走る気がゼロになる時期もありました。東日本大震災やコロナ禍でストップしたことも。やめたり走ったりを繰り返し、気づいたら細く長く続いていました。
ときどき睡眠不足や午後のだるさで体がつらく感じることはあります。でも、深刻な症状に悩まされずに済んでいるのは、自分らしいランニング生活を貫いてきたからだと感じています。

走って心身を整えることで、今でも仕事生活の中で新しい知識や技能を取り入れるマインドとスキルを保てていますし、読書や美術鑑賞、今年で10年になる英語学習も楽しめています。
だからこそ、今どんな形であれ、走り始めた若い人たちには「走って気持ちいいな、体にいいな」という、体の奥底から感じる思い、楽しさをずっと忘れないでほしいと思います。
インスタやTikTok、コミュニティ…動機やスタイルは何だっていい。いろいろ疲れたら、一度やめたっていい。ほかのスポーツに転向したって、もちろんいい。ウェアとシューズさえあれば、ランはいつだって始められるのですから。
さて、私はこれから「建築・ものづくり巡りラン」に行ってきます。
おしゃれカフェには寄りませんが、緑のきれいな公園でコンビニのホットコーヒーとお菓子を広げて、酷暑の前の爽やかな休日を楽しんできたいと思います。
