
今年の神戸マラソンは、コースが大きくリニューアルされます。
そこで、私と同じく大会で6時間台を目指すランナーのみなさん向けに、関門時間と天候を踏まえた具体的なペース配分をまとめました。
私は10年ぶりの出走になりますが、旧コースは過去に3回経験しています。今回のコースマップを見て、その経験を踏まえて気を付けたいと思ったことがいくつかあります。
今年の大会は、最高気温20℃予想・晴れと、6時間台を狙うランナーにとっては、やや手強いコンディションになりそうです。
とくに6時間台で走る場合、もっとも暑い時間帯(12〜15時)を長く走ることになります。
神戸のコースは、街中を走る割には意外と日陰が少ない印象です。暑さに一層注意が必要でしょう。
また、この記事では、
・関門時間(第2ウェーブ9:15スタート)
・最新の天気予報
・旧コース3回の経験からわかった注意点
を踏まえた「現実的なペース配分」をまとめました。
景色を楽しみつつ、6時間台で無事に完走したいランナーの方の参考になれば幸いです。
情報は古いですが、私が10年前に出走した時の体験談もまとめた「神戸マラソン」の特集はこちらです。↓
https://yurikamome-diary.com/category/kobe
新コースの特徴と今年の天気予報から見えるポイント
コースは一新されましたが、海沿いの区間が多く、日差しや風の影響を受けやすい点は旧コースとも共通しています。
大会当日の天気(最新版)※tenki.jp(11/13)より
- 晴れ
- 最高気温20℃ / 最低気温11℃
- 12時の気温18℃、15時17℃
- 風は1〜3m/s
- 湿度40〜60%(乾燥気味で喉が渇きやすい)
6時間台ランナーは、気温がもっとも高い時間帯を長く走るため、脚よりも体温上昇・脱水対策が大切です。
当日の天気を踏まえた無理のないペース設定を
結論から言いますと、6時間台フィニッシュ(ネットタイム)を狙う場合、必要な平均ペースは8分30秒〜8分45秒/kmが理想的です。
次の表は、第2ウェーブの先頭(Gブロック・9時15分スタートライン通過)の関門通過に必要な最低ラインのペース配分表です。

Gブロック先頭(9時15分スタート)は、第1関門(3.8km)まで45分以内に通過すればOK。
一方、最後尾Mブロックは9時30分スタートが予想(大会の募集要項に「6時間30分以内で完走できる人」とあるので)されます。第1関門(3.8km地点)を実質30分で通過する必要があります。
※注意※
上記のペース配分表は、最後までノンストップで走ることを前提にして作成しています。つまり、
給水ロス
トイレ
エイドの混雑
暑さによるペースダウン
は考慮していません。しかし、これらのロスはほぼ発生します。実際は、上記の表よりも早く走る方が安心です。
したがって現実的には、
実走ペース 8:20〜8:40/km
平均ペース 8:40〜8:55/km
を目安に走るほうがフィニッシュに近くなります。
【区間別】関門に間に合うためのペース調整
◆ 0〜10km(御旅公園10:00関門) 平均8:30/km|前半は“抑える勇気”が大事
- 気温11〜13℃で走りやすいが、ここで飛ばすと後半に響く
- 元町付近と鷹取付近は道幅がやや狭いので安全走行を
- 喉が乾く前に飲む「先行給水」を意識
◆ 10〜20km(大蔵海岸12:26関門) 平均8:50〜9:10/km|気温上昇に合わせて冷却を意識
- 正午には18℃に到達
- 須磨浦公園エリアは強烈な日差しゾーン
- 歩きを少し入れても関門には十分間に合う
◆ 20〜30km(垂水下水処理場13:23関門) 平均9:10〜9:30/km|一番つらい時間帯を乗り切る
- 気温18〜19℃で暑さのピーク
- ノエスタ〜市場付近は逃げ場のない直射日光
- 25km・30kmでのジェル補給は必須(給食のお菓子はなくなっている?)
◆ 30〜35km 平均9:30〜10:00/km|粘りのフェーズ
- 脚は重いが、止まらなければ完走は見える
- 暑い場合、首・腕を冷やすと回復しやすい
- エイドでリセットしながら進む
◆ 35〜40km(中央卸売市場15:35関門) 平均10:10〜10:30/km|最後の山を越えれば勝ち
- 気温が下がり始め、心理的に少し楽になる
- ラストは早歩きでも十分間に合う時間設定
- 焦らず「前へ進み続ける」ことが完走への道
◆ 40km〜Finish 平均11:00/km|景色の力でフィニッシュへ
- 応援の声と景色が背中を押してくれる
- ハーバーランドの風で体が冷えやすい
- 写真スポットも豊富でラストにふさわしいエリア
が重要になります。
旧コースを過去3回走って気づいた「神戸ならではの落とし穴」
① 前半はフラットに見えてフラットではない
橋の上り下りが小刻みに続き、ボクシングの“ジャブ”のように足にじわじわ響きます。元町と鷹取付近は道幅も狭く、ペースを乱しやすいです。
→ 関門時間を気にしながらも前半は絶対に飛ばさないことが後半の生命線に
② 須磨浦公園付近は日差しが強い
海沿いで遮るものがなく、晴れの日は非常に暑い区間です。 最高気温が20℃なら体感25℃近くまで上がる可能性があります。
③ 熱中症対策は必須
ランニングキャップ 、サングラス 、冷却シート(首に巻く)、マイボトル(ドリンク入れ)を携行すると安心です。
④ ノエスタ〜中央市場付近も日陰が少ない
6時間台ランナーにはつらい区間。正午〜14時の暑さ直撃ゾーンのため、歩きを入れて体力を温存するのもアリだと思います。
⑤ フィニッシュ地点は海風で冷える
ハーバーランドは開けているため、15時台でも風が吹くと肌寒くなると思います。
私は当日、スタート地点からウィンドブレーカー/アームウォーマー/カイロを身につけて走る予定です。
途中で暑くなったら腕をまくるなり、バックパックにしまうなりして、体温を調整します。
⑥ 朝昼夕の寒暖差が激しい大会になりそう
天気予報(11/13現在)によると、気温はスタート11℃ → 正午18℃ → 夕方16℃。 なので、大会時の服装は、着脱しやすいレイヤリングが完走のカギになります。
フィニッシュ後の防寒対策も必須

第2ウェーブスタートのブロックで手荷物を預ける人、ホテルオークラ神戸の女子更衣所を利用する人は要注意です。
フィニッシュ地点から手荷物返却所、そしてホテルまで1km以上歩きます。

その間、海沿いの冷たい風に体が一気に冷やされるかもしれません。
また、レース直後は汗でウェアが湿っているため、体感温度が低下するおそれがあります。フィニッシュ後すぐ着られる防寒着など(ウィンドブレーカー・カイロ・手袋)があると安心です。
持ち物と装備:暑さ+寒暖差に対応するレイヤリング戦略
● 暑さ対策
帽子 – サングラス – 冷却シート(「冷タオル」など。首に巻く) – マイボトル – ネッククーラー
● 寒暖差対策
ウィンドブレーカー – アームウォーマー – カイロ – 受付で配布される黄色い手袋(防寒にも最適)
暑くなったら脱いで調整できるウェア構成がおすすめです。
まとめ:前半を抑え、中盤で落ち着き、後半は“止まらなければ完走できる”
神戸マラソンは景色が美しく、応援も温かい大会です。
しかし、秋が深まる季節と入っても、予報では「気温20℃・晴れ」。この天候でのフルマラソンは、6時間台ランナーには暑さが厳しい条件でもあります。
だからこそ、
① 前半はペース抑える
② 中盤は暑さに注意
③ 後半は止まらず進む(上り坂は早歩き)
④ フィニッシュ後はしっかり防寒
この4つを意識するだけで、完走率はぐっと上がり、フィニッシュ後の体調も安心できると思います。
私は10年ぶりに神戸を走ります。第2ウェーブスタートのみなさんと無事に楽しくフィニッシュを迎えたいです。
