今年の富山マラソンの旅は大会前々日から2泊3日。昨年よりもゆとりのある旅になりました。
旅ラン日記の第5章は、1泊目に訪れた高岡での散策ノートです。連載は全7回です。
連載テーマ一覧
【1】EXPO会場のようす ★
【2】富山で買ったもの・もらったもの ★
【3】スタートエリアのようす ★
【4】応援ありがとう~フィニッシュまで ★
【5】瑞龍寺でマラソンの神様に合掌 ★
(高岡さんぽ)
【6】和カフェで越中万葉を朗唱
(高岡グルメ)
【7】富山の味で元気回復
(富山グルメ)
10月28日(金)、羽田から富山へ
★8:50 ANA313 羽田-富山に搭乗
お店の近くに無料で充電できるデスクもあります。
ラテを飲みながら、越中の戦国大名、佐々成政の足跡をじっくりたどる。
『佐々成政』は、一次史料や先行研究、口承・伝承を多角的に精査、考察。実地調査も地道に重ねた末にまとめあげられた一冊です。
ただの娯楽歴史小説と一線を画した、秀逸な人物評伝です。
読み物や芝居の類で豊臣秀吉に敗れた凡将、人望の薄い暴君として描かれがちな佐々成政。
しかし、民衆第一の国づくりに尽くした越中富山の為政者として、もっと高く評価されていいはずだと、私は思います。
雲間がみるみる開けて、北アルプスの山並みを一望。
★9:50 富山空港に到着
予約しておいた乗合タクシーに乗って高岡へ。
★10:30 高岡駅北口に到着
※写真左の建物です。
しかし、仕事の急用が入ってしまい、ロビーで1時間半ほどPC作業。その後、ランチを終えて、ようやく市内散策へ向かいました。
高岡の職人のまちをぶらり散歩
★14:00~15:00 山町筋・金屋町を散策
15時30分に瑞龍寺で観光ガイドさんと待ち合わせ。時間が足りないけれど、せっかくなので散策することに。
※「歴史都市高岡まち歩きマップ まわるん」より
↑の○が散策エリア、オレンジの線がマラソンコースです。
この日はあいにく、お昼前から冷たい雨が。冬の装いにしてよかったです。
高岡駅北口前の通りを北上。右手に百貨店「高岡大和」が見えてきます。この通りの奥に高岡大仏があります。
【map1】
山町筋(やまちょうすじ)
慶長年間に誕生した商人街。マラソンコースに入っています。
江戸期の土蔵造りから昭和初期の近代建築まで歴史的な建造物が並んでいます。
瓦や漆喰が雨にしっとり。歴史の重みをいっそう感じます。
通りを渡って反対側へ。
まだ少し時間があるので、金屋町まで行ってみよう。
おもちを供える富山のお祝い事を紹介した貼り紙。「針せんぼ」とは、針供養のこと。
「そば処 東京亭」。富山市内にも「東京」の付いたおそば屋さんがあったなぁ…。
【map2】
金屋町(かなやまち)
加賀藩二代藩主、前田利長が拓いた鋳物師の職人街。千本格子をしつらえた町家と敷き詰められた石畳が続きます。
錫のアクセサリーづくりを体験したかったけれど、時間がなかったので中止。
時間がなくなってきたので高岡駅へ戻ることに。急ごう。
しばらく歩いてようやく高岡駅が見えてきた。名勝・雨晴海岸をデザイン。
いよいよ時間がなくなったのでタクシーに乗って瑞龍寺へ。
前田利長公ゆかりの地を見学
★15:30~17:00 国宝 瑞龍寺、前田利長墓所へ
※「歴史都市高岡まち歩きマップ まわるん」より
↑の○が散策エリア、オレンジの線がマラソンコースです。
国宝 瑞龍寺は、前田利長の菩提寺で三代加賀藩主前田利常が建立。約20年の年月をかけて造られた曹洞宗の古寺です。
今回、事前に市の観光ボランティアガイドさんに案内をお願いして、道すがらじっくり解説していただきました。
釈迦三尊像を祀る国宝で背面のケヤキの流麗な年輪は極楽浄土を表しているそうです。
国宝の法堂。堂内には前田利長の位牌と狩野安信の見事な天井画が。
支柱の根元が丸く空いていて、雪の日も光が堂内に行き渡るように設計されているそうです。
約100mにおよぶ廊下。春夏秋冬を通じて明るい日の光が差し込みます。
禅宗のお寺によく祀られているという、マラソンの神様。“あさっての富山マラソンを無事に走り切れますように”と合掌。
お寺から約1km離れたところに前田利長の墓所があります。鳥居の手前に、ダリアの花が一輪。
加賀藩を百万石へと豊かにした藩主。当時、高岡だけでも60万石あったとか。数字だけを比べると、仙台伊達藩と同じくらいの国力でしょうか?高岡のまちの基礎をもたらした藩主に合掌。
★18:00 ホテルにチェックイン
それから夕食を済ませて、少し寒気がしたので念のため風邪薬と栄養剤を服用。お風呂に入って早めに休みました。
後日、観光ガイドさんからお手紙をいただく
富山マラソンの後、お世話になった観光ガイドさんからお手紙をいただきました。
大会当日の朝、沿道で応援してくれたことや、私が完走したことを新聞で確かめてくれたことが書いてありました。ありがとうございました。
そして、高岡の歴史と文化を大切にする温かい気持ちが、伝わってきました。ていねいなガイドをありがとうございました。
旅先の心温まるおもてなしと一期一会を、ずっと大切にしていきたいです。
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長文、駄文を最後までお読みいただき、ありがとうございました。次回は来週、高岡さんぽの続きを少しと、グルメについてつづります。