★びわ湖マラソン PR

【びわ湖マラソン】いろいろな“紫式部”に会ってきた…2024年大会の旅ラン日記(6)

記事内に商品プロモーションを含む場合があります

2024年3月10日に開催されたびわ湖マラソン(コース:滋賀県大津市、草津市、守山市)の「旅ラン日記」(体験レポート)の連載(全8回)です。

今回のテーマは、第6回「びわ湖マラソンの旅での観光・まち歩き」です。

※写真:石山寺にある紫式部の銅像

<連載テーマ>

【1】スタートから中間点までのようす ★
【2】中間点からフィニッシュまでのようす
【3】大津・京都のおみやげ
【4】大津・京都のおいしいもの
【5】天皇家ゆかりの名刹で浄めのお泊り ★

 ― 創立987年・門跡寺院 圓満院の宿坊に逗留
【6】いろいろな “紫式部” に会ってきた ★
 ― 石山寺・平和堂石山・蘆山寺・京都御所・出町商店街
【7】びわ湖・大津の旅ランでかかったお金
【8】番外編:雄足(おたり)さんと黒主(くろぬし)さんのお話

 ―もう一つの石山寺縁起・大伴黒主神社・能「志賀」

びわ湖マラソンの前日と翌日、筆者は大津と京都をぶらっと歩きました。今年のNHK「大河ドラマ」の影響からか、あちらこちらでいろいろな“紫式部”を見かけました。

※以下は、2024年3月現在の情報です。アクセスの所要時間は、Googleマップより算出しています。

紫式部は石山寺(大津)で『源氏物語』を書き始めた

桃山期の寺院蘆山寺(京都)の場所に紫式部の邸宅があった

・京都御所内にある藤原道長の邸宅跡は蘆山寺のすぐそばにある

・京都・出町商店街に、たこ焼きになった紫式部がいる

お寺で見つけた紫式部

石山寺

石山寺は真言宗の大本山で、天平19(747)年に東大寺の初代別当(住職)を務めた良弁僧正(ろうべんそうじょう)によって建立されました。平安貴族はこぞってお詣りし、武士の時代になってからも源頼朝が寄進するなど、多くの武家の信仰も集めました。

紫式部は石山寺の本堂(国宝)にある「源氏の間」で『源氏物語』の構想を練り、執筆を始めたといわれています。

源氏の間


「源氏の間」は本堂の入口にあります。

奥に紫式部の絵が見えます。

紫式部供養塔

本堂に入る手前にあり、となりに松尾芭蕉の句碑があります。

紫式部像

本堂のさらに奥、光堂のそばにあります。

光る君へ びわ湖大津 大河ドラマ館
源氏物語 恋するもののあはれ展

明王院に「光る君へ びわ湖大津 大河ドラマ館」、世尊院に「こう知るもののあはれ展」が設けられています。入場者数が予想を大きく上回るスピードで増えているそうです。

石山寺山門近くで見つけた大きなパネルに今風の紫式部(?)が描かれていました。

筆者

このパネルのそばにある松は、弘法大師にゆかりがあるとのこと。落ちていた小さな松ぼっくりを一つ、御守にいただきました。

石山寺へのアクセス

交通
京阪電鉄「石山寺駅」より徒歩10分
住所
〒520-0861滋賀県大津市石山寺1-1-1
拝観時間
8:00~16:30(最終入山時間16時)
入山料
600円
公式ホームページ
https://www.ishiyamadera.or.jp/

筆者

石山寺はその名にあるとおり「山寺」。山の斜面にもお堂などがあるので急な坂が多いです。お詣りするときは、歩きやすい服装と靴をおすすめします。

石山寺の周辺

石山寺駅

京阪電鉄 石山寺駅の入口に土佐光起筆「紫式部図」の大きなパネルがありました。

駅前の地図。石山寺まで徒歩10分。「瀬田の唐橋」も駅から徒歩圏内です。駅やその周りに売店やコンビニがないので、飲み物が欲しいときは駅の自動販売機の利用を。

駅の近くに石山寺の源氏物語にちなんだ植物が植えられています。

石山寺郵便局

石山寺駅からお寺までの道にある石山寺郵便局。紫式部が描かれたポストがあります。

蘆山寺(京都)

蘆山寺(ろざんじ)の起源は、天台宗圓浄宗の大本山で、938年に比叡山座主・良源が開山した船岡山のお寺とされています。現在の地にお寺が移ったのは豊臣秀吉の時代で、1960年代の研究で紫式部の邸宅があった場所だとわかりました。

邸宅は、紫式部の曽祖父の中納言藤原兼輔から叔父の為頼、父の為時へと譲られました。藤原宣孝と結婚した後も、夫と娘の大弐三位とともにここで生活したとのことです。

源氏庭

白砂の上に端正な松と青々した橘。秋になると桔梗がきれいに咲くそうです。

中庭に名残の白梅。そばの本堂には阿弥陀三尊像が座しています。明智光秀が所持していたという小さな仏さまも祀られていました。

筆者

筆者が本堂をお参り時、ちょうど3月11日の14時46分。学生ガイドさんから東日本大震災で亡くなられた方々への黙祷をうながされ、ほかのお客さんと一緒に阿弥陀さまに合掌しました。

「蘆山寺」の周辺マップ。お寺は★の箇所です。京都御所と鴨川の間にあり、鉄道の最寄駅は京阪電鉄 出町柳駅。市バスの最寄の停留所は「府立病院前」ですが、ほかにもいくつかあります。

蘆山寺へのアクセス


交通
京阪電鉄「出町柳駅」より徒歩13分
市バス 京都駅より4、17、205系統
市バス 四条河原町より3、4、17、205系統
「府立病院前」停留所近く
住所
〒602-0852 京都府京都市上京区北之辺町397
拝観時間
9:00~16:00
拝観料
500円~ ※高校生以上 特別展などいくつか種類あり
公式ホームページ
https://www7a.biglobe.ne.jp/~rozanji/

おまけ:紫式部は藤原道長とご近所の間柄だった

蘆山寺から目と鼻の先、京都御所内に藤原道長の邸宅跡があります(土御門第跡)。かの有名な歌“この世をば我が世とぞ思ふ望月の欠けたることもなしと思へば”を道長はここで詠んだとされています。

御所内にはほかにも、紫式部が出廷した場所があります。大物女官の生き方をあれこれ想像しながら歩いて回るのは楽しいです。

蘆山寺の近くには、藤原定家の邸宅跡もあります(一条京極邸跡)。定家が晩年に過ごした場所で、ここで『小倉百人一首』を編纂した可能性が高いそうです。

スーパーで見つけた紫式部?

平和堂石山

ご当地スーパーの平和堂石山さんの入口に、滋賀生まれのちびっこスター「とび太くん」がコスプレしたとおぼしき紫式部(?)がいました。

紫式部(?)の向かいにお公家さんもいました。


かわいいお人形。おひなさまみたいです。


こちらにもお人形。かわいくてお着物もステキ。

貝合とか扇とか百人一首とか。毎日のお買い物の場に雅なムードが漂います。

筆者

筆者は平和堂石山さんで、宿でいただく食事やお菓子、滋賀のおみやげをまとめて買いました。1階にイートインコーナーもあって便利。地域の人々が集まるイベントも行われていて、まちのコミュニティづくりの場になっていました。

平和堂石山へのアクセス

交通
JR「石山駅」・京阪電鉄「京阪石山駅」より徒歩5分
住所
〒520-0831 滋賀県大津市松原町13-15
営業時間
9:30~21:00
公式インスタグラム
https://www.instagram.com/heiwado_ishiyama/

おまけ…令和の光源氏?「関西男子図鑑」

平和堂石山さんで見つけたガチャ「関西男子図鑑」。人気イラストレーターORIHARAさんが近畿6県のイケメンをイメージして描いたキャラのアクリルキーホルダーです。“滋賀男子”の花は石楠花(県の花)で、決めゼリフは「他の男と話さんといて」でした(笑)。

商店街で見つけた紫式部

たこ式部

蘆山寺から近い「出町商店街」の一角に、たこ焼きになった紫式部がいます。

その名も「たこ式部」。場所は「たことケンタロー パート2」さんで「第2回 ケンタコリンピック優勝メニュー」になったそうです。


たこになった紫式部。愛嬌のあるお顔立ち。




ソースがかかったたこ焼きの上にしば漬けと九条ネギが乗っています。紫色のマヨネーズも見た目も味もインパクト大ですが、意外とgood。ビールやハイボールと合いそう。

出町商店街を歩く


京阪電鉄 出町柳駅から近い「出町商店街」(出町枡形商店街)は、地域密着の生活と文化を発信しているアーケード街。筆者のお気に入りの京都スポットの一つで、時間があればよく訪れます。

豆大福で超有名な「出町ふたば」さんはいつ行っても大行列。時間が足りなくて今回も買えなかった…。

「出町座」の映画のセレクトが好き。

これを描いたのは東京から来た人だと思う。

筆者が好きな「阿闍梨餅」のお店もこちらの商店街にあります。日本橋三越でよく買います。

鴨川のほとりで“たこ式部”ランチ

出町商店街を訪れるときは、きまってお弁当やお菓子を買って鴨川のほとりでいただきます。

川の向こうに鴨川デルタでヨガを楽しむ人。空には飛び交うとんびたち。今回は「たこ式部」をつつきながら、春の鴨川の穏やかな風景を楽しみました。

出町商店街(出町舛形商店街)へのアクセス


アクセス
京阪電鉄「出町柳駅」より徒歩5分
市バス 37、205系統 「葵橋西詰」停留所そば
※停留所は周辺にいくつかあります
住所
〒602-0822 京都府京都市上京区青龍町229
営業時間
各店舗による
公式ホームページ
https://masugata.demachi.jp/

まちで見かけた紫式部

そのほか、まちで見かけた紫式部をまとめました。

京阪石山駅にも「紫式部図」が。

大津市役所の前には紫式部ののぼりがたくさん。

JR大津京駅の改札には、びわ湖マラソンのランナーの歓迎パネルと大河ドラマ「光る君へ」のポスター。

駅構内の観光パネル。お公家さんの男の子は大津市観光キャラクターの「おおつ光ル」くんで、びわ湖マラソンの応援に今年も来てくれました。“湖も 山もカルタも いにしえの歴史も すべてかかえて大津”。そのとおり。

筆者

おおつ光ルくんの住所は石山寺1-1-1。お寺に住んでいるんですね(笑)。

大津氏伝統芸能会館では、特別企画「紫式部の筆はしる―石山寺と源氏供養」が行われました。能「源氏供養」をゆかりの地で鑑賞できるなんてすばらし過ぎる。

三井寺でも「紫式部と三井寺」という企画展が開催されています。

*******

長文・駄文を最後までお読みいただき、ありがとうございました。次回は大津・京都の旅のおみやげをレポートします。