2019年2月10日に行われた愛媛マラソンの「旅ラン日記」(体験レポ)を、全5回の連載にわたってまとめます(※2023年に再編集しています)。
各回のタイトルに添えた俳句は、松山出身の近代の俳聖、正岡子規の作品です。マラソンの風景とマッチした句を集めてみました。
第2回のテーマは、ランナー受付のようす。その他のテーマは↓です。
【1】春雨に ぬるゝもうれし 旅心(ランナー受付) ★
【2】道ばたの 千本幟 梅の花(マラソン当日) ★
【3】筍を 小荷駄につけて 土産哉(松山みやげ)
【4】われ愛す わが豫洲 松山の鮓(松山ごはん)
【5】鶯の 湯殿のぞくや 春の雨(道後・内子・伊予灘)
前回の記事はこちらです。
大会前日・ホテルでの過ごし方(2019年2月9日)
今回の宿泊先は、ホテル泰平別館さん。2泊お世話になりました。
|
ホテルの場所はお城の山のふもとで、マラソン会場から1.5km離れたところです。
マラソンコースの2km地点付近です。
翌日の大会の安全を祈って、ホテルそばのお地蔵さまに合掌。
17時 ホテルにチェックイン
客室で少し休んでから、翌日の大会のための荷物を確認しました。
補給食の内容はフィニッシュ5時間前半を想定してそろえています。だいたい50分から1時間ごとにゼリーなどを食べる感じです。
ウェアにナンバーカードを装着。朝起きてすぐに着られる状態にします。ウェアは佐藤悠基選手サイン入りで。
大会の当日(2019年2月10日)
7時 ホテルのレストランで朝食
朝食はバイキング形式。会場内なマラソンシューズを履いてすでに準備万端のランナーでにぎわいましたが、席に余裕がありました。
バランスの良い食事がとれました。
9時 ホテルを出発してマラソン会場へ
マラソン会場まで最短コースで行けるように、あらかじめ地図で調べてから出発(距離は約1.5km)。
公園内に入ると、トイレを発見。地元の方はトイレの穴場を知っているようです。
そして、いよいよマラソン会場に入りました。そこで一句。
“道ばたの 千本幟 梅の花 子規”
正岡子規は、この未来の愛媛マラソンを予期していたのではないでしょうか?
オレンジの“千本幟”に…
お城に咲く、“梅の花”。
と、マラソンの直前に風流な心持がしました。
マラソンのコースマップ
愛媛マラソンのコースは、松山城・城山公園を発着として、途中、瀬戸内の海と山並みの見える自然あるエリアを巡る往復タイプ。
9.1kmの「めだかのイッシー」が、23年大会では「めだかのイッシー跡」に変更。そもそも「めだかのイッシー」とは何だったのでしょうか?謎のまま「跡地」なってしまいました。
マラソンコースの高低差
8kmと35kmに激坂が控えます。通称「平田の坂」。中盤からのアップダウンはジャブのように脚に響きます。
※大会公式サイトより
9時15分 大会メイン会場に到着
城山公園はとても広々していて、アップし放題。ストレスフリー。
手荷物預かり所の締め切りは9時30分です。
こういうくじって、狙って当たるものではないですね(笑)。
うっかりホテルにドリンクを忘れてきたので、大塚製薬さんのブースで購入することに。
ポカリスエットがあって助かりました。スタート前もしっかり水分補給。
9時40分 ブロックに入場
スタートブロックは日向で暖かかったです。スペースも広く、ブロックの最後尾であればその場でジョグやストレッチもOK。補給食もスタート20分前にしっかり摂りました。
最後尾Gブロックで健闘を誓い合う仮装のみなさん。
6時間完走のペースメーカーさんの音頭でお城に向かって勝どき。エイエイオー!
それからほどなくして、スタートセレモニーが始まりました。高橋尚子さん、マーラ・ヤマウチさん、土佐礼子さん、川内家のみなさん、和牛のお二人の明るく和やかなメッセージが続き…
10時 スタート
筆者がいたFブロックも、スタートラインに向かってゆっくり移動を開始。途中、愛媛県の観光キャラクターのみきゃんが出迎えてくれました。
ピコピコハンマーをもつダークみきゃんとこみきゃんも。
かわいいなぁ。
モロ逆光ですが左から和牛のお二人と高橋尚子さん。右下のヲタ応援うちわはだれ向けなんだろう?
スタートライン
沿道から大勢の応援を受けました。
かに道楽のみなさん、にぎやかな応援ありがとうございました。「あと41km」のプラカードさん、確か23kmあたりでも。ありがとうございました。
2km
後ろから追いかけてきた高橋尚子さんとハイタッチ。ありがとうございます。
“大好き愛媛マラソン!!”
5km
恐竜に抜かれました(笑)。
北へ向かう途中の道路は道幅が広くて快適。おおむね順調。
2018年のFIFAワールドカップの時、SNSで世界中の人々に注目されたかえるの「一平くん」を発見。愛媛だなぁ。
7km
このあたりから湾岸沿いへ。ここから厳しい上り坂。まるちゃんとたまちゃんに抜かれる。
この坂は復路もきつい。
坂を上ると海が見えてきます。
10km
2つのトンネルは意外と圧迫感があります。今度はゴジラに抜かれました(笑)。
海がきれい。
15km
強風を感じながら対向車線にサブ3グループが通過。ここは復路の28km付近です。
往復路との合流地点(17.8km)でサブ3.5集団(26.6km)とスライド。筆者はまだ先が長くて気が遠くなる…。
中間点に向けて右へ折れます。すでに先を行くランナーの列が遠くまで見えます。
強風が吹いたものの、ここまでは思いのほか順調でした。太陽をたっぷり浴びた露地のキャベツを発見。おいしいに決まっている。
20km
のどかです。
露地ふたたび。このみかんもおいしいに決まっている。
21.9km
山田屋さんのおまんじゅう。
おいしゅうございました。
まるちゃんとたまちゃんに抜かれ抜きつつ…。
25~26km
折り返しに到着。その先でいただいたポンジュースもおいしゅうございました。
ここからが本当に長かった。県庁(スタートライン)まで、17km。
容赦のないアップダウンがランナーたちの足をむしばむ。
28.6km
ハタダさんのどら焼き、おいしゅうございました。
県庁(フィニッシュの近く)まで、あと12km。
途中、高校生集団のtrain train♪の大合唱に励まされました。
35km
最後の難所、「平田の坂」(往路)。とにかく長い。暑い。しんどい。
ついに心が折れた…。
ですが、下った先にごほうびが待っていました。坊ちゃん団子、おいしゅうございました。
この37km付近のエイドでは、坊ちゃん団子とポンジュースをいただけます。でも、これらを口に入れると変な味がするので注意(笑)。
市街地に入ると元気復活。応援がうれしかったです。上り坂を歩いて休んだ分、ペースアップを試みたら、1km8分台から6分40秒ペースまで回復できました。
40km
フィニッシュまであと2km。
松山城のお堀の近くで、ふたたび高橋尚子さんのお出迎えとハイタッチを受けました。ありがとうございました。
フィニッシュ
記録は5時間27分。きつかったです。フィニッシュゲートをくぐると給水所がありました。ヴァームありがとうございました。
手荷物を受け取り、更衣室へ直行。ありがとう、また来るけん。
更衣室はリハーサル室も開放、拝借しました。
ゆったり広~い!暖房が入っていてあったか~い!飲食もストレッチものびのびできました。
と、クールダウンと着替えが遅すぎて、おむすびやパンなどをいただける「お振る舞い」コーナーに行ったらすべてなくなっていました…。遅いランナーは、フィニッシュしたら着替えの前に給食コーナーに直行することをおすすめします。
足湯を浸かりに。道後の名湯のおかげでふくらはぎから下の疲れが取れました。
お湯につかっていたら、ボランティアさんがおしるこを配ってくれました。おいしゅうございました。
17時の閉場ぎりぎりまで会場にいました。夕暮れがきれい。ありがとうございました。
17時30分 夕食
夕食はホテルの近くの「がんば亭」さんにて。熱々の鍋焼きうどんをいただきました。やわやわのおうどんと甘めのだしが、疲れ切った体にやさしく沁みわたります。
19時 入浴
お風呂は、すぐ近くのホテル泰平本館さんの大浴場を利用。奥道後の湯にたっぷりつかって疲れを取りました。
*******
長文・駄文を最後までお読みいただき、ありがとうございました。次回は、今回の旅ランで買ったおみやげを紹介します。大会当日のマラソンコースのようすをつづります。